機関紙誌等に発表した雑文等を掲載しています。
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あけましておめでとうございます
令和6年 元旦
今年、後期高齢者2年目。来年は「喜寿」を迎えます。
そろそろ「年賀状じまい」かな‥‥などと考えています。
原発&社説
2024.02.15
北日本新聞の社説を読んだとき、ふっと思い出したのは、13年前、東日本大震災の年、9月7日の読売新聞社説です。「脱原発と決別を」とのスローガンを掲げ、「原発の再稼働を急げ」と煽っていました。さすがは「原子力の父」(正力松太郎)の新聞だな‥などと感心したものです。
このころを境に、原発に対するマスメディアの姿勢は変わってきました。安全性はもとより経済性にも疑問が突きつけられるようになってきました。多くの新聞が社説で原発政策に注文をつける内容を掲げています。読売新聞は、いまだに社説は原発擁護ですが、記事の中では耐震基準への疑問や避難計画の不備を指摘しています。
私たち反核医師の会も、東日本大震災までは、反核を掲げるいっぽうで原発については傍観していました。医療者は、放射線を利用する立場にいます。だからこそ、安全に使用することを基本にして、被ばくを最小限にするよう努めています。そんな視点から、原発は人間を無視しているように思えてきたのです。
この原稿を書いている最中にも余震の揺れが来ています。ほんとうに自然災害の多い国です。一方で、近隣では小水力発電や風力発電、太陽光発電などが増えています。自然エネルギーが豊富な国でもあります。そろそろ「原発と決別」したほうがよろしいのではないでしょうか。
さようなら原発3.9富山集会
2024.07.18
今年3月、「さようなら原発」集会(飯田哲也講演会)に参加しました。講演のタイトルは「原発社会からの離脱〜地域による自然エネルギー 100%自立社会へ〜」。自然エネルギーで十分、原発はなくても大丈夫!というお話しでした。
飯田さんのお話を聞くのは2度目です。前回は東日本大震災の年の11月でした。講演会「3.11後の脱原発・自然エネルギー戦略」、サブタイトルは「地域から立ち上げる第四の革命」。
農業、産業、IT革命に続く第四の革命と言われる、自然エネルギーの普及がテーマでした。「エネルギー・デモクラシー」とも呼ばれるようです。
世界では風力や太陽光の活用が爆発的な勢いで増えています。残念ながら日本はやや出遅れているようです。
飯田さんは、魚津市の山奥の虎谷という地域で「小早月発電所」の建設に協力していて、その日の午前中は完成の祝賀行事に参加しておられました。
いわゆる「小水力発電」に区分される発電所ですが、総工費10億円余のうち半分が「おひさまファンド」による、市民からの出資で集められました。
「自然エネルギー」というと太陽光や風力などが脚光を浴びますが、水力もなかなかの役者です。
水力発電は維持が楽で、環境負荷の少ない優れた発電方法です。また、需要に応じた出力の調整も、他の発電に比べて迅速かつ容易にできると言われています。
私の住む魚津市を流れる片貝川には、10ヶ所の水力発電所があります。 片貝川の支流に別又谷という谷があり、その上流で、オウム真理教による坂本弁護士一家殺人事件で犠牲になった坂本都子(さとこ)さんの遺体が発見されました。その慰霊のイベントとかかわりができ、別又谷へ足しげく通うようになりました。
平成27年、この別又谷に新しい発電所「片貝別又発電所」ができました。本格的な水路式発電所が新設されるのはめずらしい。
今年の6月、同じ別又谷に小水力の「別又谷発電所」が完成しました。そのすぐ近くに同じく小水力の「一ノ又谷発電所」が完成間際になっています。
富山は急流河川が多く、水力発電の資源が豊富です。これを生かさない手はありません。風力、太陽光だけでなく、水力や地熱なども活用し、原発に頼らず、「第四の革命」が進められるはずです。
片貝別又発電所 別又谷発電所
小早月発電所
イワウチワ